平安メモリアルトップページ お葬式のマナー 施主・喪主としての知識 家族葬における香典返しのマナー。相場と品物について
施主・喪主としての知識
Vol.8家族葬における香典返しのマナー。相場と品物について
一般的な葬儀とは違い、身内だけで執り行う家族葬ですが、香典をいただいた際には身内であろうと香典返しをするのが一般的です。
香典返しには「あなたのお香典のおかげで、四十九日の忌明けまでお線香を絶やすことなく故人を送り出すことができました」という意味合いが込められているため、心のこもったお返しをしたいものです。
では、家族葬における香典返しの品物は、どのようなものを送るべきなのでしょうか。
マナーや注意点と一緒に、相場や品物についてみていきましょう。

家族葬における香典返しの相場について
香典返しの相場は、一般的な葬儀でも家族葬でも特に変わりはなく、基本的にはいただいた香典の三分の一から二分の一程度(半返し)となっています。
しかしながら、家族葬の場合は参列者が故人と特に関係が深いということもあり、香典の額が一般的な葬儀よりも高額になってきます。
香典の額は故人との関係によって異なってきます。故人がその人の祖父母の場合2万~5万、両親の場合4万~10万円、兄弟や姉妹の場合3万~5万、親戚や親族の場合1万から5万ほどになっているようです。
つまり、香典返しの品物を考える際には、参列する親族との関係を考慮に入れ、これらの額から三分の一、二分の一程度の概算を立てて予算を決めるといいでしょう。
また、上記の額はその人の年齢によっても変わります。
例えば、故人がその人の両親の場合4万~10万円となっていますが、その人が20代ならば4万から6万、40代以上であれば5万から10万となります。
参列者と故人の関係、参列者の年齢から予め香典返しの予算を考えておきましょう。
即日返しの場合
本来、香典返しとは上記のように、四十九日の法要後にそのお礼としてお返しするものですが、最近では葬儀の日に香典返しの品をお持ち帰りいただくということも増えてきました。
即日返しの場合は、参列されたすべての方に同じお品を差し上げるのが一般的であるため、上記のように香典の額によって差し上げる品を考えなければならないという手間暇を省くことができます。
その際の相場としては1万円前後を中心に、参列する親族の関係や年齢を考えて金額を上乗せするとよいでしょう。
注意点その1:香典の額によっては、後日改めて香典返しをする
即日返しで一律のお品物をお贈りする際にも、いただいたお香典の金額を無視することはできません。
平均的な金額よりも多いお香典をいただいた方には、後日改めて香典返しの品を贈るようにしましょう。
注意点その2:会葬御礼との区別をつけましょう
葬儀の際には、香典返しとは別に会葬御礼のお品を差し上げるのが一般的です。
こちらは参列していただいたことへのお礼のお品となっているため、香典の額や故人との関係にかかわらずすべての方に気持ち程度のお品を差し上げます。
香典返しのつもりで差し上げたお品を会葬御礼のお品と勘違いされないように、それぞれ別々にご用意するのがいいでしょう。
香典返しの品物選び
香典返しのお品物として一般的なものには、健康を守るという意味のあるお茶や不幸を洗い流すという意味のある洗剤や石鹸、また、土葬文化の名残から土を焼いて作る陶器など、葬儀に関係のあるものがあります。
これらのお品物は質や量を増やすことで予算を自由に変えることができるため、困ったときはこのようなお品物を選ぶのがいいでしょう。
ただし、即日返しの際には香典返しが手荷物になってしまいますので、陶器や洗剤の詰め合わせなど、取扱いに注意が必要なものや重たいものは避けるようにしましょう。
また後日改めて香典返しのお品を送る際には、即日返しでご用意したものとは違うもの、その方の好みにあったものを選びます。
上記に挙げたものは葬儀に関係の深いものではありますが、絶対にこれらでなければならないということではありません。
慣例に則って相手方の必要のないものを贈るよりも、相手方が好きなもの、必要なものなどを贈ることで感謝の意を伝えるようにしましょう。
即日返しをしない場合
即日返しをしない場合は、葬儀当日には会葬御礼のお品だけお渡しし、四十九日の法要後に香典返しのお品物をお贈りしましょう。
人数が少ない場合であれば、相手方が喜びそうなものを香典の額に応じて一つ一つ選ぶのがいいでしょう。
また、5,000円、8,000円、10,000円など価格別のカタログなどをご用意しているところもありますので、カタログを送付し相手方に好きなものを選んでもらうというのも一般的となっています。